浸透探傷試験(PT)
金属の表面に開口したキズを検出する検査法方法。色のついた液体をキズにしみこませて、その後キズの中の液体を吸い上げることにより、キズのある所だけに色がつく。目に見えないほど小さな傷も検出できる。
溶接部の浸透探傷の一例
(溶剤除去性染色浸透探傷試験)
①溶接部の前処理

ワイヤーブラシ等で溶接部をキレイにする。
キズは実際には目に見えない程小さいことが多い 。
②浸透処理

浸透液という赤色の液を塗る。
キズの中に液が浸透する。
③除去処理

溶剤と布で表面の浸透液を拭き取る。
キズの中の浸透液のみ残る。
④現像処理

現像剤という白い微粉末を吹き付ける。
ティッシュペーパーが水分を吸い上げるように浸透液を吸い上げる。
→キズが有るところだけ赤くなる。
浸透処理後の実例
傷があった時の例①
亀裂があると線状に模様がでる。
傷があった時の例②
穴があると円形状に模様がでる
磁気探傷試験(MT)
PTと同じく金属の表面に開口したキズを検出する検査法方法だが、表面に近い(1~2ミリ)の位置にある開口していないキズも検出できる。
電磁石を使用し、色のついた微細な粉末を散布するとキズに磁粉が集まる。磁石につくものしか検査できない。

溶接部の磁気探傷の一例
(蛍光磁粉 極間法)



実際の写真例

キズがないとき
全体に薄く緑色(磁粉の色)

亀裂があった時の例①
亀裂に磁粉が集まりキズが緑に輝く

亀裂があった時の例②
超音波探傷試験(UT)
金属等の内部にあるキズ(表面に開口していないキズ)を検出す方法。
超音波を使用します。
超音波はレーダーのようなもので、光が鏡で反射するように金属中のキズに反射して受信器に戻ってきます。
超音波探傷試験の一例
(垂直法)
超音波探傷試験の様子
超音波送受信器(探触子)
超音波探傷器のモニター
放射線試験(RT)
検診などで使われるレントゲンの工業版です。
金属等の内部にあるキズ(表面に開口していないキズ)を検出す方法。
放射線を使うため、現場環境や、線量管理、検診等 法律で厳しく管理されてます。
放射線透過試験のフィルムの一例

